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コラム Nikkan Olympic Column
ロンドンの風~記者コラム~ 五輪コラム ロンドンの風~記者コラム~

 現地派遣記者による日替わりコラム。一風変わった観客、記者席で絶叫する外国人記者、選手の家族など、取材でのこぼれ話を中心にお届けします。

羨望「僕らの偉大なチーム」

 ロンドン五輪のメーン会場隣に、でっかいショッピングモールがある。「ウエストフィールド・ストラトフォードシティー」店。200店舗以上が入るその規模は、欧州最大だという。そこを歩いていたとき、こんな店看板が目に入った。「OUR GREATEST TEAM」(僕らの偉大なチーム)。何だろうとよく見ると、英国チームの五輪公式ショップだった。店名が、こんな形容詞。ちょっと格好良いぞ。

 普段、柔道会場にいる。英国の柔道はそんなに強くない。でも、客席は超満員。英国代表の出番が来ると、拍手と足踏みが地鳴りのように響く。負けても惜しみない歓声を送る。「僕らの偉大なチーム」を、みんなが懸命に後押しする。たとえそれが、有力候補でなくても。誇り高き僕らの代表。そんな思いが随所に伝わり、英国民でない自分はすごくうらやましかった。

 先日、ロンドン市民の女性に声を掛けられた。「日本人? 私、昨日まで沖縄にいたの」。つたない英単語で相手の言葉を引き出すと、日本をすごく気に入ってくれたよう。五輪取材で来たことを伝えると「英国代表と一緒に、日本代表も応援するね。祈ってる」と言ってくれた。こういう言葉、やっぱりうれしい。僕らの「GREATEST TEAM」は当然、日本代表。そんな誇りを持って、今日も働きます。【今村健人】

 [2012年8月2日9時8分 紙面から]



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