最高の舞台 最後は楽しんで
<ロンドン五輪・サッカー:日本2-1フランス>◇6日(日本時間7日)◇女子準決勝◇ウェンブリー
女子サッカー選手にとって、五輪は集大成です。フランス戦は、最後は運も味方にして猛攻をしのぎました。今大会初めて、日本の武器であるセットプレーから得点が生まれたことも良かったです。ここまでは耐える試合ばかりでしたが、最後は楽しそうにサッカーをするなでしこの姿が見たいですね。
私もアテネ五輪に出場したときは「1分1秒でも長く、このチームでプレーしたい」という強い思いがありました。チーム一丸となるには、控え組の選手の力も必要です。アテネのときも、アップ前のストレッチを手伝ってくれたり、飲み物やタオルの準備をしてくれたり。試合中、本当は自分たちもプレーをしたいはずなのに、ベンチから絶え間ない声をかけて精いっぱい応援してくれました。
アテネでは1勝2敗で1次リーグで敗退してしまいましたが、今回のなでしこは、大会で最長の時間をチームメートと共有できています。それは、とても幸せなこと。決勝は米国が相手と、素晴らしい舞台は整いました。米国は全員が技術もフィジカルもそろっているチーム。また攻められる時間が多いかもしれません。ですが、少ないチャンスでも決めきる力は、すでに証明しています。自信を持ってなでしこらしく、堂々とプレーしてほしいです。