海堀すごい選手止めたい/なでしこ紹介
女子W杯独大会決勝で金メダルを獲得し笑顔の海堀あゆみ(2011年7月17日)
<GK海堀あゆみ(25=INAC神戸)>
寡黙な守護神らしい決意表明だった。海堀は「どのチームにもすごい選手がいる。その選手のシュートを止めたい」と言葉に気持ちを込めた。
身長170センチ。代表18人中で2番目の高さだが、海外のGKと比べると小柄だ。そのハンディを補うのは集中力。「過去は覚えていない。常に前進したいし、その場で切り替えている」と言う。昨年の女子ワールドカップ(W杯)決勝のPK戦では、米国の2本のキックをセーブ。極限の緊張感の中で力を出す海堀の真骨頂だった。
小学校時代はDF。試合で男子の家長(蔚山)を封じたこともある。高校時代は硬式テニス部に所属し、友人の誘いで3年秋にサッカーに復帰し、GKに取り組んだ。
決してエリートではない。その分、禁欲的に自らを磨き続けた。所属クラブの練習場では、今でもGKコーチと2人で居残り、課題を克服する姿がある。「一つしかポジションがない。責任を持ってやろうと思っている」。周囲の支えも力に強豪国に立ち向かう。(共同)