狙い通りの配球!宮間から2発/サッカー
快勝にドキドキする宮間を、近賀が確認していた(撮影・松本俊)
<ロンドン五輪・サッカー:日本2-1フランス>◇6日(日本時間7日)◇女子準決勝◇ウェンブリー
なでしこジャパンの主将MF宮間あや(27=岡山湯郷)の正確なFKがメダル獲得に導いた。前半32分にはゴール前の直接FKで相手GKのミスを誘い、FW大儀見優季(25=ポツダム)の先制ゴールを“アシスト”。後半4分にもほぼ同じ場所からMF阪口夢穂(24=日テレ)のヘディングシュートをアシストした。後半のフランスの猛攻も、GK福元美穂(28=岡山湯郷)の神がかりな好セーブ連発で1失点にしのぎきった。
すべて宮間の狙い通りだった。「絶対勝てると思う」という自信が過信でないことをしっかり証明した“2発”だった。
宮間 相手のGKはすごく自信のあるプレーをしているあまりポジションが偏っていた。ナガ(大儀見)の得点はブレ球でキャッチミスか相手DFのクリアミスを誘おうと思って蹴りました。
前半32分の先制点に続き、後半4分の2点目は相手DF陣の発想の裏をかいた。今度はしっかりと右足でカーブをかけて、逆サイドの阪口の頭にピンポイントで合わせた。
宮間の技術は歴代の男子代表選手から学んだことが基礎になっている。FKは木村和司(現サッカー解説者)、パスはラモス瑠偉(現ビーチバレー日本代表監督)、ドリブルは金田喜稔(現サッカー解説者)。中学時代、参加した大会にゲストで来た名選手に臆することなく“先生役”を求めた。木村氏は「最初に会ったのは(宮間が)中学の時。教えがいのある、サッカー小僧よ。ものの言い方も子どもじゃなかったしのぉ」と話す。
W杯決勝での米国戦は1得点1アシスト。「そこに立つ目標のために準備を続けてきた。決勝では今まで以上に人生をかけたい」。大先輩たちの思いも、小さな背中に背負って戦う。