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ノリさん狙ってドロー2位通過/サッカー

前半、果敢にシュートを放つ安藤(撮影・松本俊)
前半、果敢にシュートを放つ安藤(撮影・松本俊)

<ロンドン五輪・サッカー:日本0-0南アフリカ>◇31日(日本時間8月1日)◇女子1次リーグF組◇カーディフ

 なでしこジャパン(FIFAランク3位)は1次リーグ第3戦で南アフリカ(同61位)と対戦し、0-0で引き分けた。すでに決勝トーナメント進出を決めており、スタメンを7人入れ替えて控え組中心で臨んだが、無得点。後半途中には、佐々木則夫監督(54)が引き分けを指示。1次リーグは1勝2分けの勝ち点5で、狙い通りの2位通過となったが、控え組が機能しなかったことは、決勝トーナメントに向けて不安を残した。準々決勝では、E組2位と対戦する。

 最後はゴールを狙うことなく、ボール回しをしてドローで試合を終えた。準々決勝は移動することもなく、米国やフランスとの対戦を避けることもできる。後半40分すぎに、カナダが同点に追いついたことを確認すると、南アフリカの選手が負傷し、試合が止まっている間にDF近賀に「引き分けを狙う」と伝え、選手全員に伝えた。試合後、佐々木監督は「選手はつらい思いだったと思うが、引き分けを指示したのは私の責任」と話した。

 だが、結果的に思惑通りとなった引き分け狙いとは別に、控え組の決勝トーナメントに向けた“テスト”は、不合格に終わった。ここまでの1次リーグ2戦から、スタメンは7人を入れ替えて臨んだ。佐々木監督は「まずは普通にやれ」と、選手を送り出した。試合当初は引き分け狙いではなかった。

 前半10分には、丸山、MF田中とつないでゴール前にスルーパスを出すが、走り込んだFW安藤には合わなかった。安藤はシュート5本を放ったが、丸山とFW岩渕は1本。不用意なオフサイドも目についた。

 ここまで主力組は2日おきで2試合を戦っており、疲労が蓄積していた。佐々木監督は主力組の体調回復、さらに控え組の五輪出場経験を積むことで、相乗効果を狙った。スウェーデン戦翌日の29日は、主力組はホテル内での調整のみ。「あいつらグラウンドに来るとシュート練習やりたいってなるから」と、あえてサッカーを取り上げて、準々決勝への休養を優先した。

 その分、控え組は約1時間半みっちり。シュート練習やミニゲームで攻守の切り替えの確認など、回数を重ねて体と頭で浸透させた。FW高瀬は「サブ組は出たくてたまっている。チャンスがあったら5点くらい決めたい」と話していた。

 準々決勝以降も勝ち進んだ場合、2日おきに“負けたら終わり”という計り知れないプレッシャーのかかる試合が続く。決勝トーナメントを勝ち進むためには総力戦となるが、控えの攻撃陣は結果を残せず、及第点に達しなかった。

 試合前のミーティングで、監督は選手に考えを明かしていた。「状況によっては、引き分けを狙ってもらう」。控え組が好パフォーマンスを発揮できなかったことで、指揮官は引き分け狙いにかじを切った。後半13分、スウェーデンが1点リードしている場面で、FW川澄を投入。その際には「カットインからのすばらしいシュートはやめてくれ」と伝えたほどだ。

 試合後の会見の冒頭で目をつむり、頭を下げてから話し始めた。「日本を応援してくれた人たちや少年少女にスペクタクルなサッカーを見せられなかったのは指示した私の責任。次の試合でいいパフォーマンスをさせることで、恩返しをしたい」。DF岩清水も「メダルをとるために作戦通りだったといえるようにしたい」。金メダルに向けて、決勝トーナメントに臨む。【鎌田直秀】

 ◆なでしこジャパンの2試合連続無得点 世界一となった昨年の女子W杯前の強化試合として行われた11年5月14日の米国戦(0●2)、同18日の米国戦(0●2)で2試合連続無得点を記録。それより前の2試合連続無得点となると、08年8月21日の北京五輪3位決定戦ドイツ戦(0●2)、09年7月29日の親善試合ドイツ戦(0△0)と、約1年がかりの記録までさかのぼる。いずれも米国、ドイツとの強豪相手でのもの。今回は1試合目のスウェーデンはともかく、2試合目は格下の南アフリカだった。

 [2012年8月1日7時51分 紙面から]



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