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  1. コラム

オッギーのOh! Olympic

メダルラッシュ!金じゃなくても…

 大会が、佳境に入ってきた。日本は連日のメダルラッシュ。4日目が終わって金1、銀4、銅8個で計13個のメダルに輝いた。日刊スポーツ担当記者が大会直前に予想したメダル数は、この時点で16個。かなり期待込みだと思った数字も遠くない。手前みそだが、30日の予想は金1、銀2、銅3でパーフェクトだった。

 圧倒的に銅メダルが多いのが特徴だ。日本がこれまで100年の五輪(夏季大会)で獲得したメダルは金123、銀112、銅127。柔道など競技によっては銅メダルが2個あるが、全体の3分の1は金メダルになる。しかし、今大会は1個だけ。「金が見たい」は、日本全体の思いだ。

 柔道女子48キロ級の福見、同52キロ級の中村、競泳男子100メートル平泳ぎの北島が金メダルを逃した。日本オリンピック委員会(JOC)が「金確実」と計算していた6個のうちの3個(他は体操男子個人総合の内村、レスリング女子の吉田、伊調)が負けた。JOCの目標の金15個以上の実現も、難しくなったといえる。

 「金じゃなければ意味がない」という気持ちは分かる。「誤審」によって00年シドニー大会で金メダルを逃した柔道男子の篠原監督は「金と銀でどれだけ違うか。選手には、それを伝えたい」と話していた。金を目指した選手にとって銀メダルは「負け」。五輪王者の称号は、それほど重い。

 ただ、もう少し大きな目でスポーツ界全体を考えれば、色が銅でもメダルが多いことは喜ばしい。その競技が世界レベルにあることの証明でもあるからだ。競泳の現場では以前から五輪成績で「入賞数」を重視してきた。何人が決勝を泳いだか、五輪で「世界」を体感したか。それが競技レベルの指標であり、次につながる土台にもなるからだ。

 量産が期待された柔道や競泳だけでなく、重量挙げやアーチェリーでもメダルを獲得した。大会は始まったばかりだが、まだまだ世界レベルで戦う日本選手は見られそうだ。2日の未明には体操の内村、競泳の北島らが登場。日刊スポーツ予想は7個と最もメダルが多い日だが、この新聞が届く朝には結果が出ている。寝不足の日々は、当分続きそうだ。【編集委員・荻島弘一】

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