室伏選挙違反、IOCに再調査要望へ
国際オリンピック委員会(IOC)選手委員の選挙で、陸上男子ハンマー投げの室伏広治選手(ミズノ)が選挙活動に違反があったとして当選を無効にされた問題で、日本オリンピック委員会(JOC)は17日、東京都内で幹部会を開き、IOCに事実誤認があるとして再調査を要望する方針を決めた。
回答を受けた上で室伏選手の意向も踏まえ、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴するかを今月末までに判断する。
JOCは選挙結果の発表直後にIOCに説明を求め、事務局レベルで回答を得たが、選挙活動が禁止された場所での行動などでJOCの認識とは食い違っているという。室伏選手に違反を警告したとされる日付も実際と異なっており、JOCの野上義二理事は「いいかげんな部分がある。ただ会話するのとキャンペーン活動とは大きく違う。認識の食い違いが何点かあり、事実関係の確認を求めたい」と説明した。
当選した選手委員はIOC委員に就任するのが通例だが、IOCは今回の選挙で選ばれた4人の委員任命を延期している。JOC幹部は「延期自体が異例のこと。決定が覆る可能性が残されていると思う」と話している。