リオはエース!佳純中国修行したい/卓球
表彰台で銀メダルを手に笑顔を見せる、左から福原、平野、石川(撮影・田崎高広)
<ロンドン五輪:卓球>◇7日(日本時間8日)◇女子団体決勝
4年後は誰もが認めるエースになる! 卓球の女子団体決勝で、日本は王者中国に0-3で敗れた。2番手で出場した石川佳純(19=全農)は世界ランク1位でシングルス準優勝の丁寧にストレート負けした。それでも、第2ゲームはジュースに持ち込むなど互角に渡り合う場面も見せた。日本卓球初の五輪メダルとなる銀メダル獲得に貢献し、16年リオデジャネイロ五輪へ「エースでいたい」と宣言、中国リーグ参戦も熱望した。
その手で、つかみたい物の感触を確かめた。日本の3人娘で手をつなぎ、最高の笑顔で上がった2番目に高い表彰台。首にかけられたメダルに「五輪のメダルってこんなに重いんだ」。そう感激して迎えた最後の記念撮影で石川は、左隣の丁寧の胸に、さらに輝くメダルを見つけた。「金メダルに触ってもいい?」。お願いを快く受け入れてもらい、直に触れたその重みは、また違った。「金メダルが光ってました」。感触を、しっかり手に残した。
世界ランク1位で、シングルス銀メダルの丁寧と戦った。過去5戦全敗の強敵に0-3。結果は完敗だが、第2ゲームではジュースにまでもつれた。3球目攻撃ではフォアのスマッシュも決まった。「当たって砕けろの気持ちで行って(1-4の)昨年の世界選手権より良い試合ができた。でも、終わってもそんなに悔しくないかなと思っていたけど、やっぱり悔しい」。
4強の個人も団体も、いずれも中国の壁に阻まれた。打倒中国。「メダル獲得」だった目標が「金メダル」へと確かに切り替わった瞬間だった。そのために、リオ五輪までを誰よりも早く思い描いた。「中国は本当に強かった。フィジカルもまだまだ足りないし、基本をもっと練習したい。中国超級リーグにも行きたい」。中国を拠点に活動し、男子並みの回転量や強い打球を間近で見て慣れる。そんな希望を打ち明けた。
19歳が初めて挑んだ五輪の大舞台は「先輩2人に引っ張ってもらい、のびのびやるだけだった」。これからは、そうありたくない。「4年後はもちろんエースでいたい。点数(勝利)が計算できる存在になっていたい」。力強く宣言した4年後への思い。14年に東京で開かれる世界選手権団体戦、そして16年リオ五輪へ、早くも心は向いた。遠そうで決して長くはない時間を、無駄にしないために。【今村健人】