米満、金「イメージ通り」/レスリング

金メダルを手に笑顔の米満(撮影・PNP)
<ロンドン五輪:レスリング>◇12日◇男子フリースタイル66キロ級
米満達弘(26=自衛隊)が、スシル・クマール(29=インド)を破り、88年ソウル五輪の佐藤満、小林孝至以来、日本男子レスリング界24年ぶりの金メダルを獲得した。
お家芸の威信を守った。勝利のブザーを聞いた米満は、日の丸を背中にはためかせ、マット上を走って喜びを体現した。
力の違いを見せつけた。第2ピリオド、残り約30秒。左足のタックルから、クマールを天高く担ぎ上げそのままズドン。マットにたたきつけ、ビッグポイント(3点)を奪って試合を決定づけた。豪快な投げ技に会場はどよめいた。日本レスリング選手陣にとっても4個目の金メダル(男1、女3)となり、ロシアと並んだ。世界トップの実力を証明してみせた。
「(金メダルを)ずっと目指してきたが、実際に首に掛けると夢のよう。本当に重い。(決勝第2ピリオドのタックルは)狙っていた。試合前からイメージしていた通りにできた。過去の自分を超えたいと思ってやってきた。けがで寝技の練習ができず、きょうはタックルだけで攻めようと思っていた」。
日本にとって100年目を迎えた五輪。表彰台で晴れやかな表情を浮かべた米満が節目にふさわしく、アテネ五輪を上回る過去最高38個目のメダルを黄金色で飾った。