2012年ロンドンオリンピック nikkansport.com @ mobile

  1. 陸上

女子惨敗…これが世界との差/陸上

日本人トップながらも16位でゴールする木崎(撮影・たえ見朱実)

日本人トップながらも16位でゴールする木崎(撮影・たえ見朱実)

<ロンドン五輪:陸上>◇5日◇女子マラソン

 日本の女子マラソンが、冬の時代に突入した。メダルどころか入賞にも届かずに惨敗。24キロすぎのアフリカ勢のペースアップに日本勢3人は誰もついていけなかった。木崎良子(27=ダイハツ)は2時間27分16秒で16位、尾崎好美(31=第一生命)は2時間27分43秒で19位、重友梨佐(24=天満屋)は2時間40分6秒で79位に終わった。エチオピアの新鋭ティキ・ゲラナ(24)が、2時間23分7秒の五輪記録で金メダルを獲得した。

 完敗だった。トップのゲラナから4分以上遅れて、木崎が16位でゴール。日本勢の最上位ながら、最低限の目標とした8位入賞にも届かなかった。

 レースが大きく動いたのは、24キロすぎ。約20人の先頭集団から、ケニアのキプラガトが飛び出す。ついていったのはケニアの2人とエチオピアの3人だった。それまで5キロ17分台だったペースが16分台にギアチェンジ。日本勢3人はついていけなかった。

 木崎は「下りを使ってスピードアップしていって、対応できなかった。自分の練習では甘かったなと痛感しました」と振り返り、「力不足」と視線を落とした。19位の尾崎は「アップダウンがじわじわ足にきた。人生で一番厳しいコースだった」と顔を紅潮させた。6月下旬の合宿中に右足首を痛めた重友は、10キロ手前で脱落し、79位に沈んだ。

 118人が出場したレース。2時間20分未満の記録を持つ選手が7人いた。日本勢の自己ベストは重友の2時間23分23秒が最速。タイムより勝負重視の五輪でチャンスをうかがった。スタートの約1時間前から、土砂降りの雨。石畳が多いコースはスピードが出にくく、路面がぬれることで不確定要素が増えた。実際、世界歴代2位の記録を持つジョブホワ(ロシア)は途中棄権。波乱の可能性はあったが、前評判通りにアフリカ勢に先を行かれた。

 日本はチーム戦術を意識して臨んだ。6月中旬から約2週間、代表3人が米国で初めて合同合宿を実施。結束を強め、実力を高め合う狙いがあった。高速化するアフリカ勢に対抗するため、コースやコンディションの情報も共有してきたが、まったく勝負にならなかった。

 「チーム・ジャパン」を提案した第一生命の山下佐知子監督は「戦略自体は間違っていない。それ以前に、力不足としか言えない」と冬の時代を実感した様子。日本マラソン界に厳しい現実が突きつけられた。

陸上新着ニュース

注目の選手と競技

名言集 名言集トップ

コラム コラムトップ

陸上評論・瀬古利彦

往年名ランナーで日本陸連理事の瀬古利彦氏が陸上競技を評します。

新着小さな「のろし」は上がった

  1. 麦茶から妖精が出た/松本薫略歴
  2. 不思議ちゃん松本「仕事しなくていいの?」写真あり
  3. 「松本は、勝つたびにきれいになる」
  4. 石川佳純に報奨金100万円&米1トン
  5. ロゲ会長、韓国選手を厳しく対処へ
  6. 佳純ちゃ~ん!1万人人力車パレード写真あり
  7. 村田金に見直し要請 ブラジル五輪委
  8. 愛、報奨金は「旅行資金に」写真あり
  9. 竹島プラカード男「表彰台上がれず残念」
  10. 10バタフライ松田 官邸でイジられた
PC用サイトを表示する