「ウチムラ」でリオ 来年9月にも誕生

表彰式で銀メダルを胸に観客席へ手を振る内村(撮影・田崎高広)
体操の男子個人総合で金メダルを獲得した内村航平(23=コナミ)が、16年リオデジャネイロ五輪でオリジナル技で名を残す。5日の種目別床運動決勝で、15・800点で銀メダルを獲得。団体総合の銀を含めて3つのメダルを手にして全日程を終えた。種目別床運動では金メダルは逃したが、技の正確さなどを表すE得点は9・100点で8人中最高。「悔いはない。銀メダルより価値がある。最後にいい演技ができた」と振り返った。
すでに4年後の五輪へ新たなスタートが切られていた。ロンドンで内村にはやり残したことがある。「体操選手なら誰でも名前は残したい」と、「ウチムラ」と自分の名前を付けた技の披露だ。世界では誰も成功していない跳馬のユルチェンコ3回ひねりを、10年全日本種目別で成功させていたが、今回は封印していた。
国際体操連盟主催の大会で事前申請。演技して、成功すれば、技術委員会で審査され、その選手の名前がつくのが慣例だ。昨年、「五輪後には考えたい」と話していただけに、早ければ来年の世界選手権(9月・アントワープ)で「ウチムラ」誕生が可能となる。【吉松忠弘】