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コラム Nikkan Olympic Column
五輪ヒーロー・ヒロイン列伝 五輪コラム

五輪ヒーロー・ヒロイン列伝

 ロンドン五輪では日本選手への期待はもちろん、大舞台で新たなヒーロー、ヒロインの登場も楽しみなところ。あなたの記憶に今も残る、偉大なアス リートたちをプレーバックする。

3大会で金8、銀2、銅1/ビオンディ

<マット・ビオンディ(米国=競泳男子)>

 身長2メートルのイケメンが、72年ミュンヘン大会でマーク・スピッツが記録した7冠に挑んだのは、88年ソウル大会。しかし、金メダルの壁は思いがけず高かった。

 200メートル自由形で無名のアームストロング(オーストラリア)に完敗する3位。続く100メートルバタフライでは、ゴールタッチ寸前に伏兵ネスティ(スリナム)にかわされ「爪を伸ばしておけばよかった」と悔やんだ。800メートルリレーで1冠目をつかんで、ようやくエンジンがかかった。

 100メートル自由形では204センチのリーチ、32センチの足を生かし、見た目にはゆっくりしたリズムだが、グイグイ前に進む。48秒63の五輪新で2冠。50メートル自由形では、ラスト15メートルで抜け出し22秒14の世界新で、喜びを爆発させた。リレー種目3つと合わせて5つの金メダルを獲得した。

 もともとは水球選手。五輪が「金になる」時代になっていたが、ソウル大会当時は無職で米国水泳連盟からの栄養費月6万円で生活していたという。84年ロサンゼルス大会、92年バルセロナ大会でのリレーで取った金3つを合わせ、金メダルは8個、そのほか銀2、銅1の計11個のメダルを手にした。

 [2012年8月2日14時56分]



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