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コラム Nikkan Olympic Column
五輪ヒーロー・ヒロイン列伝 五輪コラム

五輪ヒーロー・ヒロイン列伝

 ロンドン五輪では日本選手への期待はもちろん、大舞台で新たなヒーロー、ヒロインの登場も楽しみなところ。あなたの記憶に今も残る、偉大なアス リートたちをプレーバックする。

史上初100・200・400自でメダル/ソープ

04年、アテネ五輪の100メートル自由形決勝で五輪新記録で優勝したイアン・ソープ
04年、アテネ五輪の100メートル自由形決勝で五輪新記録で優勝したイアン・ソープ

<イアン・ソープ(オーストラリア=競泳男子)>

 全身を真っ黒に包み込むスーツで、00年シドニー大会に登場した。当時17歳。自由形の世界記録を次々と更新して、地元の期待を担っていた。

 デビューも鮮烈。1日に金メダルと世界新を2つずつ出した。まず400メートル自由形。魚雷を意味する「Torpedo」から「Thorpedo(ソーピード)」のニックネーム通り、黒い魚雷は3分40秒59と、2位に3秒近い差をつけた。30分後、400メートルリレーではアンカーで米国のホールに0秒29差で飛び込んだ。195センチ、95キロの巨体、足の大きさは35センチ。ひとかき、ひと蹴りはゆっくりに見えるが、ぐんぐん加速し、ラスト5メートルで逆転。3分13秒67の世界新だった。200メートル自由形はファンデンホーヘンバントにタッチの差で敗れたが、800メートルリレーでも金メダルを獲得した。

 04年アテネ大会。主役は8冠を狙うフェルプス(米国)に移っていたが「ばかげている」と意地を見せた。200メートル自由形で唯一の直接対決。1分44秒37の五輪新で雄たけびを上げた。100メートル自由形で3冠を狙ったが銅メダル。2大会で金5、銀2、銅1の計8個だったが、100、200、400メートルの組み合わせでメダルを獲得したのは史上初だった。

 [2012年8月10日15時58分]



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