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室伏当選無効 五輪招致へ「大きな失点」

 陸上男子ハンマー投げで銅メダルに輝いた室伏広治選手が「もう一つの大きなターゲット」と定めたIOC選手委員選挙で、規定違反を問われた。選手委員はIOC委員にもなるため、2020年東京五輪招致の「顔」になるとの期待も高かったが、思わぬ打撃となりそうだ。あるIOC関係者は「大きな失点だ」と指摘した。

 関係者によると、室伏選手は選挙活動が原則禁止されている選手村食堂での行動が問題視された。自分の名前が入ったステッカーを配って「警告」を受け、他国の選手らと接触している様子を写真に撮られたりもしたようだ。

 中京大の准教授でもある室伏選手は、4年前の初挑戦では落選した。「スポーツ界の力になりたい。どうしても再挑戦させてほしい」と自ら立候補を申し出た。「自分も4度目の五輪で、年齢も10月で38歳になる。五輪選手が競技後の人生設計をどうするか、将来の五輪も含めて選手と一緒に考えていきたい」との思いがあったという。

 7月20日に早々とロンドン入りし、選手村で競技の準備と並行して「24時間態勢の選挙活動」に取り組んだ。英語が堪能で海外の人脈も幅広い。既に国際陸連の選手委員として競技ルールやドーピング問題で幅広く問題提起をしている“国際派”が、思わぬ落とし穴にはまった。

 [2012年8月11日22時8分]



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