愛初８強　次戦１位丁寧／卓球

＜ロンドン五輪・卓球＞◇３０日（日本時間３１日）◇女子シングルス４回戦

　卓球女子シングルス４回戦が行われ、世界ランク７位の福原愛（２３＝ＡＮＡ）が３度目の五輪で初めてベスト８入りした。中国出身の同２８位リー・ジエ（オランダ）に１－３から３ゲーム連続で奪い返し、４－３の逆転勝利。２度ともベスト１６だった過去を乗り越えた。

　大きく息を吐いた。「三度目の正直」を果たした瞬間、左手で小さくガッツポーズ。「ふー」と呼吸を落ち着かせた。「弱気になったらダメ。五輪に出てきている選手は４年分の気持ちが入っているので、その部分で負けないようにしないと」。カット選手に第２ゲームから３連続で失う絶体絶命のピンチ。「弱気は最大の敵」とばかりに、鋭い目つきでコートに立ち続けた。

　アテネ、北京ともに１６強止まりだった。「五輪だから、という気持ちの高ぶりが必要以上にない。２大会経験できている分、生かせています」と初めて４回戦をクリアした。

　準々決勝では２２歳の世界女王、第１シードの丁寧（中国）が待っている。「世界女王に挑戦できるところまで来られたので、しっかり調整したいです」。心も体も充実させて、福原がメダルへの戦いへ挑む。【近間康隆】

　［2012年7月31日8時50分　紙面から］