日本女子がメダル王手／卓球

＜ロンドン五輪：卓球＞◇４日（日本時間５日）◇女子団体準々決勝

　日本女子が悲願のメダルに王手をかけた。４日の卓球女子団体準々決勝で、第２シードの日本はドイツに３－０でストレート勝ちした。１番手の石川佳純（全農）がフルゲームの末に競り勝つと、続く福原愛（ＡＮＡ）もカット選手を攻略。最後は福原・平野早矢香（ミキハウス）組がストレート勝ちした。６日の準決勝はシンガポールと北朝鮮の勝者と対戦し、勝てば同競技で初のメダル確定。日本男子も１回戦でカナダにストレート勝ち。初出場の１７歳の丹羽孝希（青森山田高）が勝利に貢献した。

　追い込まれていた。１番手の石川は２－２で迎えた最終ゲーム、９－１０と先にマッチポイントを許した。相手は実力が拮抗（きっこう）する世界ランク１６位で、ドイツの中で「飛び抜けて嫌だった」というウ。後がなくなったとき、ふと思い出した。４月の世界選手権でもウに先にマッチポイントを許した。「同じだな。でも、そのときは攻めて粘って勝ったんだった」。同様に強気に攻めて、追いついた。

　ここで流れが決まった。続く福原も、１８１センチと身長差２５センチのカット選手イバンカンに逆転勝ち。最後は３月のアジア選手権以来のペアだった福原・平野組も相手を寄せ付けず圧勝した。村上監督は「石川が負けていると、福原も負けたかもしれない。１番手が勝負だった。でも、良くて３－１、最悪で３－２だと思っていたから、すごく頑張った」と選手をたたえた。

　これでメダルに王手をかけた。北京五輪は銅メダル決定トーナメントに回り、最後に韓国に敗れて４位。「北京で負けてからずっと、準決勝で戦うイメージをつくってきた」と福原。４強入りしたシングルスから勢いに乗る石川は「もっと思い切って攻めていきたい」とさらなる強気のプレーを誓った。【今村健人】

　［2012年8月5日9時20分　紙面から］