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日本 中国破り24年ぶり4強/バレー

中国に勝利の瞬間、輪になって喜ぶ日本チーム(撮影・PNP)
中国に勝利の瞬間、輪になって喜ぶ日本チーム(撮影・PNP)

<ロンドン五輪・バレーボール:日本3-2中国>◇7日◇女子準々決勝

 「火の鳥ニッポン」が、28年ぶりのメダルに王手をかけた。世界ランク5位の日本が、2度の五輪優勝を誇る同3位で北京五輪銅メダルの中国に競り勝ち、1988年ソウル大会以来24年ぶりのベスト4進出を決めた。2-2の最終第5セット、エースの木村沙織(25=東レ)を軸に粘り強く攻め、18-16で制した。日本女子が五輪で中国に勝ったのは6試合目で初めて。9日(日本時間10日未明)の準決勝で、銅メダルを獲得した84年ロサンゼルス大会以来28年ぶりのメダルを懸け、ロシア-ブラジルの勝者と対戦する。

 まさにダブルエースがサンサンと輝いた。日本が「火の鳥」らしく、何度も崖っぷちからはい上がった。勝負どころではね返されてきた中国の壁。最終第5セット、2度のマッチポイントをしのいでマッチポイントを迎えた。中道のサービスエースが決まると、優勝したかのように歓喜の輪が広がる。133分間の死闘を制し、28年ぶりの五輪メダルへ王手をかけた。

 まずは「ベテラン」のエースが奮闘した。徹底マークをかいくぐり、序盤は木村が得点を重ねた。強打だけでなく、相手ブロックを見ながら硬軟使い分ける。得意のサーブでは第1セット23-24から連続して相手を崩し、逆転につなげた。「すごい試合になりましたけど、今日の一戦のためにしっかりやってきたので」。

 9年分の思いが詰まっていた。04年に史上最年少17歳で代表入りし、五輪は3度目。爽やかな笑顔に転機が訪れたのは、真鍋監督が就任した09年だった。「お前はひきょう者や!」。練習もミーティングもほとんど発言しないことを監督に非難された。当時22歳。でも、経験は十分あった。

 「木村の性格は分かる。でもメダルを取るためには変わらなきゃいけなかった」と真鍋監督。早出居残りのレシーブ練習は当たり前になった。5月の世界最終予選は絶不調。それでも指揮官の「逃げるな。世界一のサイドプレーヤーになれ」を正面で受け止めた。そしてこの日、プレーの合間に積極的に声を掛けた。ミスしても顔に出さない。大一番でエースらしく引っ張った。

 その背中を見て、今や「ダブルエース」と呼ばれる江畑が続いた。「みんながすごくつないでくれた。とにかく思い切り打った」と中盤以降に豪打が爆発した。試合前には木村と「より一層、助け合い」と意思統一、木村へのマークを和らげた。木村は32本、江畑が31本のスパイクを決め、ともに両軍最多33得点。平均身長が9センチ高い中国を打ち破った。

 真鍋監督は「この日のために3年半やってきた。最後はハート勝負。ダブルエースがよくやってくれた」と興奮していた。09年以降の主要大会で屈し続けてきた「アジアの女王」を撃破。指揮官が「勝負は8月7日」と繰り返してきた大一番を乗り越えて4強入りした。江畑は「まだまだここからなので」ともちろん歩みを止めるつもりはない。「一番いい色のメダル」へ、勢い十分の歴史的白星になった。【近間康隆】

 [2012年8月8日9時24分 紙面から]



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