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竹下引退 広島江草と結婚/バレー

韓国戦でポイントを奪い喜ぶ竹下(中央)。右は荒木(撮影・田崎高広)
韓国戦でポイントを奪い喜ぶ竹下(中央)。右は荒木(撮影・田崎高広)

<ロンドン五輪・バレーボール:日本3-0韓国>◇11日◇女子3位決定戦

 日本を支えてきた司令塔が引退する。28年ぶりのメダルを手にした日本のセッター竹下佳江(34=JT)が、ロンドン五輪限りで現役から退いて結婚を予定していることが分かった。相手はプロ野球広島の江草仁貴投手(31)で、早ければ今秋にも結婚する。00年シドニー五輪では予選落ちして1度は引退。その後3大会連続の五輪出場を果たし「メダル」の夢をつかんだ日本の宝が、次なる人生の夢へ進んでいく。

 世界に誇る日本の司令塔が、コートから去る。竹下がバレーボール人生の集大成で悲願の「メダル」をつかんだ。巧みなトスワークで21世紀の日本代表を支え続け、3度目の五輪でようやくたどり着いた表彰台。勝利が決まった瞬間、同じ159センチの佐野と固く抱擁した。歓喜の涙を流した竹下は「心の整理はしています」と明かした。

 次なる「夢」は決まっている。既に一部には結婚の予定を明かしている。相手は広島の江草投手。昨年まで阪神に在籍しており、竹下と同じ兵庫県内に住んでいた。アスリート同士として意気投合。2人とも同じマネジメント会社に所属する。お互い世界や日本を移動する生活の上、江草は昨年5月に西武、今年3月には広島へ移籍。ゆっくりと会えない日々で、静かに愛を育んできた。

 00年シドニー五輪で初めて五輪切符を逃した責任を背負い、02年に1度は引退した。ハローワークに通いながら「五輪」の夢を捨てきれず、約半年後に復帰。そこから10年以上、日本のレギュラーとして君臨した。04年からはプロとしてプレー。05年からは主将を務め、06年世界選手権は最高殊勲選手賞に輝いた。

 関係者によれば、早ければ今年の秋にも結婚するという。今後はプロ野球選手の妻として、愛する人を支えていくことになる。「過去の栄光が分からない状態から、ここまで来られた。いろんなことがあって今の自分がある。すべてを出し切れたかなと思います。内容の濃いバレー人生でした」。竹下はすがすがしい表情で、感謝の気持ちを明かしていた。

 [2012年8月12日12時54分 紙面から]



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