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亮子議員 後輩松本絶賛「教え守った」

金メダルを獲得した松本薫の健闘をたたえた谷亮子参院議員(撮影・中山知子)
金メダルを獲得した松本薫の健闘をたたえた谷亮子参院議員(撮影・中山知子)

 谷亮子参院議員(36)が7月31日、ロンドン五輪女子柔道57キロ級で、今大会初となる金メダルを獲得した松本薫(24)を「常に攻め続ける姿勢をみせていた」と絶賛した。「柔道家は息が上がっても、常に凜(りん)とした立ち姿で試合に臨め」。松本は自分と同じ帝京大出身。自分と同じ稲田明・元監督(66)の指導を受けた松本が、その教えを守ったことがうれしかったという。

 「本当に躍動感あふれる試合展開。一瞬たりとも休まず、前に出続ける試合を1回戦から決勝戦まで見せてくれた。チャンピオンにふさわしい」。谷氏は松本の戦いぶりを絶賛。帝京大の後輩で一緒に練習したこともある。「当時はジュニアの選手でしたが、研究熱心で、私のところにもいろんな助言を求めにやってきた。柔道に真摯(しんし)に向き合う選手。いつか世界一になれると思っていた」という。

 松本は、畳に上がった時の鋭い目つきが強烈な印象を与えた。ところが谷氏には、眼光の鋭さより、試合中の振る舞いが目に留まった。柔道家の原点を、松本が最後の一瞬まで体現していたからだ。それは、かつて自分も師事し、松本も大学時代に指導を受けた稲田氏の「柔道家はきつくても息が上がっても、絶対にそれを相手に見せてはいけない」という教えだった。

 実は、今大会をテレビで見て、肩で息をしたりひざに手をつく選手を多く目にした。「私たちの時代、柔道家はそんな姿勢をしてはいけないと教えられた」と違和感を覚えたという。松本は「待て」の時も戦う構えを崩さず、教えを実践した。「私はまだ戦えると相手にぐっと圧力をかける姿勢が、チャンピオンになる条件。松本さんは教えを守り抜いてくれた」。自分も信じる「柔の道」を受け継ぐ後輩だからこそ、金を射止めたと感じている。

 松本の金メダルは、今大会の日本選手で第1号。「特に柔道は、日本選手なら誰もが金を取りたい。今大会で銀、銅メダルを取った選手も、途中で負けた選手もいるが、インタビューでは必ず、金メダルを取りたかったと話していた。五輪の金メダルを勝ち取ることは非常に難しいですが、素晴らしいことなんです」。

 松本の試合を通じて、「やっぱり金メダルは格別」と実感したという。国会議員になった今、「日本の国力を世界に発信してもらえた」と、後輩に感謝していた。【中山知子】

 [2012年8月1日9時35分 紙面から]



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