矢野、鍵を握る守備の職人／なでしこ紹介

　ロンドン五輪に臨むサッカー女子の日本代表が決まった。金メダルを目指す「なでしこジャパン」の１８人を紹介する。

＜ＤＦ矢野喬子（２８＝浦和）＞

　鍵を握る存在になるかもしれない。矢野は「自分の売りはどこでも守れること」と言う守備の職人だ。

　今回のＤＦはレギュラーの４人に矢野を加えた５人だけ。センターバックと左サイドバックをこなせる価値は、これまで以上に大きくなる。岩清水（日テレ）が負傷で外れた４月の国際親善試合では、代役をそつなくこなした。「先発組に安泰だと思わせるのではなく、自分の存在が刺激になるようにしたい」と役割は十分理解している。

　昨年のワールドカップ（Ｗ杯）はフィールドプレーヤーでただ一人、出場機会がなかった。大会直前の米国遠征で左膝を骨折したため、サポートに徹し、優勝に貢献した。その分「ロンドン五輪へ向ける意気込みは強い」と話す。

　大学生で臨んだアテネ五輪、レギュラー格として臨んだ北京五輪、そして３度目の五輪を迎える。役割はその都度違うが、気持ちは変わらない。「メダル獲得のため、チームのために貢献しなければいけない」と決意を胸に挑む。（共同）

　［2012年7月17日16時55分］