86歳五輪おじさん、ロンドンに元気な姿

＜ロンドン五輪・サッカー：日本２－１カナダ＞◇２５日（日本時間２６日）◇女子１次リーグＦ組◇コベントリー

　金色のシルクハットに羽織はかま姿－。おなじみの派手な衣装で１９６４年の東京五輪から現地で応援を続けてきた「五輪おじさん」こと山田直稔さん（８６）が北京での引退宣言を“撤回”し、ロンドン五輪のなでしこジャパン初戦で元気な姿を見せた。

　山田さんはカナダ戦の勝利の瞬間、観客席から立ち上がって日の丸を振り「最高。来て良かった」と満面の笑みを浮かべた。自称「国際五輪応援団長」。活動は今回で４８年と半世紀に迫った。

　本業は東京でワイヤロープの販売会社などを経営する実業家だ。「日本を愛しているから」と世界中の五輪開催国に駆け付けてきたが、４年前の北京五輪後、年齢を考えて「『引退』というより『再出発』」と身を引く意向を示していた。

　しかし「（ここでやめたら）死んでも死にきれない」とロンドン行きを決意したという。

　今大会中に、サッカー女子の南アフリカ戦のほか、柔道の会場にも足を運ぶ予定。最終日まで応援を続けるかは「チケットが取れるかどうか次第」と話した。

　［2012年7月26日11時32分］