メキシコ、44年越しのリベンジ／サッカー

＜ロンドン五輪・サッカー：日本１－３メキシコ＞◇７日（日本時間８日）◇男子準決勝◇ウェンブリー

　メキシコが１０度目の五輪で、悲願のメダルを確定させた。地元開催の１９６８年大会では、３位決定戦で日本に敗れて表彰台を逃す屈辱。４４年越しのリベンジに、ＦＷファビアンは「われわれは歴史をつくっている。忘れられない瞬間になった」と、実感を込めて喜んだ。

　前半１２分に先制されたが、テナ監督は「ロングボールを蹴ることはせず、自分たちのスタイルを貫こう」と指示した。短くパスを回してリズムをつくると、３１分にＣＫからファビアンが同点ゴール。さらに圧巻は後半２０分だった。

　ペラルタが扇原からボールを奪うと、右足で狙い澄ましたミドルシュートを左上に突き刺した。オーバーエージ枠でチームに入った２８歳のＦＷは「ボールを奪い返して、力いっぱい蹴った。まさに自分たちがやろうとしたことを象徴するゴールだった」と誇った。

　決勝では優勝候補に挑む。監督は「ブラジルは素晴らしい歴史と伝統があり、いい選手もそろっているが、相手が誰であっても５０％は勝つ確率がある」と頂点を視野に捉えた。

　［2012年8月8日6時52分］