清武直筆「金メダル宣言」で渡独

　Ｃ大阪からドイツ１部ニュルンベルクに移籍した日本代表ＭＦ清武弘嗣（２２）が１日、関西空港からドイツに出発した。清武は、今日２日のロンドン五輪代表メンバー発表を前に、早くも金メダル宣言。ドイツでメンタルを鍛え、五輪代表のエースとして、夏の英国で世界の頂点を目指す。

　すがすがしい笑顔だった。長居でのラストゲームから一夜明けたこの日、自信と希望に満ちあふれた表情で新天地へと旅立った清武が、メンバー入りが確実な五輪での金メダル獲得を力強く誓った。

　「皆が金メダルを狙っていると思うし、そういう気持ちがあるというのをしっかり示しておかないと。最初から負けにいくわけではない。プレッシャー、責任感もあるが、自分の全てをかけて、日本のすべての皆さんの気持ちを背負ってメダルをとりにいきたい」

　テレビ局のスタッフから五輪代表のユニホームを手渡されると、マジックで「全てをかける！！　金メダル！！」と書き込んだ。清武はこれまでも五輪でのメダル獲得を目標に挙げてきたが、金メダルという言葉を口にしたのは今回が初めて。優勝候補にはスペイン、ブラジル、メキシコなど強豪が名を連ねるが「五輪は相手も同い年。プレッシャーはあるが、純粋にサッカーを楽しんだら結果はついてくると思う」と、自信をのぞかせた。

　新天地での背番号は昨年までＣ大阪でつけていた１３番に決定。今日２日にメディカルチェックと入団会見を行い、その後は約１週間チームに合流し、国内合宿に合わせて帰国する予定だ。前日のラストゲームでは緊張のあまり得点を決められなかった。ドイツでは五輪本番のプレッシャーに負けないようにメンタル面を成長させることも目標だ。

　「メンタルを一番成長させたい。技術は多分、日本人の方がうまいと思うし、全てのプレーはメンタルがかかっている。本田くんや香川くんはＷ杯（予選）の大事な場面でも自分のプレーをしていましたし、プレッシャーのかかった中でももう少し結果を出せるように、もっと強くなればいいと思う」

　五輪代表は自分が引っ張っていく。ドイツでつかむ新たな自信を胸に、世界の舞台でその頂点を目指す。【福岡吉央】

　［2012年7月2日7時2分　紙面から］