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関塚日本ゼロトップでスペイン倒す

クールダウンをしながら笑顔を見せる大津
クールダウンをしながら笑顔を見せる大津

 ロンドン五輪日本代表が8日、親善試合ニュージーランド戦(11日、国立)に向けて都内で合宿をスタートさせた。メンバー決定後の初練習は、リーグ戦翌日とあって戦術確認が中心のメニューとなった。関塚隆監督(51)は、1トップに大津祐樹(22=ボルシアMG)を起用する意向で、MF清武らとともに中盤を制圧する「ゼロトップ」布陣で戦う可能性が浮上。五輪1次リーグ初戦のスペイン戦(26日、グラスゴー)を攻撃的に勝ちに行く。

 指揮官から日本の先頭に指名を受けたのは、FW大津だった。この日の戦術練習でも、1トップに入ってプレー。攻撃の要となるMF清武と同じ組に入って連係を確認した。練習前にも関塚監督から個別で直接伝えられた大津は「1トップでやる覚悟はできている。そこで勝負する」と言い切った。覚悟ができているからにはイメージもできている。「ゼロトップのイメージでやりつつ、なおかつ点も取りに行く」と語った。

 初戦のスペイン戦を、真っ向勝負で勝ちに行く。すでにメンバーが発表されたスペインに対し、同監督は「ユーロ(欧州選手権)でも王者になった。そこから数名が休みなく五輪メンバーに名を連ねた。本気モードの証しだと思うので、しっかり準備をして臨む」。ただでさえ、最強世代と呼ばれるスペイン五輪代表に、中盤を制圧して欧州を制したスペインA代表から3人が加わった相手は、今大会最大の敵になる。

 だからこそ、1・5列目が本職の大津をタレント豊富な清武、宇佐美のMF陣とともに起用することで「ゼロトップ」布陣で戦うことに意味がある。中盤の枚数を増やし、的を絞らせずに後方から飛び出すことで試合の主導権を握る。2日のメンバー発表会見で「戦術のイメージを変えるつもりはない」と語った監督の言葉通り、優勝候補筆頭の相手にも、逃げるつもりはさらさらない。

 ピッチの上ではこの日、初めて加わったOA枠の選手たちにも、仕掛けた。大津は「こっちから主導権を握るくらいじゃないと、いい関係になれない」と、DF吉田や徳永らに接近。限られた時間の中で、予選を戦った選手たちが、年上の新戦力たちと積極的にコミュニケーションを図っていた。「すべては26日の初戦に向けて、個人そして組織を構築していく」と語った同監督。五輪まで時間の許す限り、日本は進化する。【栗田成芳】

 ◆ゼロトップ 12年欧州選手権で優勝したスペイン代表が採用した戦術。陣形は4-3-3や4-2-1-3といった形が基本だが、FW登録の選手を使わず、センターフォワードにはMFセスクを起用。中盤がポジションにとらわれず動き回り、高いボールキープ率を維持。パスを回しながら、空いたスペースにセスクやシルバ、イニエスタらが飛び出して、ゴールを狙う。昨年12月のクラブW杯では優勝したバルセロナがゼロトップを披露。FW登録の選手はトップ下のメッシだけで、実質3-7-0と言われた。

 [2012年7月9日7時17分 紙面から]



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