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鮫島の裏…なでしこ弱点露呈/親善試合

フランス戦で、相手選手の激しいタックルを受ける鮫島(左)(撮影・松本俊)
フランス戦で、相手選手の激しいタックルを受ける鮫島(左)(撮影・松本俊)

<国際親善試合:日本0-2フランス>◇19日◇パリ

 なでしこジャパンが、メダル争いをするライバル国に弱点を露呈した。ロンドン五輪直前の親善試合でFIFAランク3位の日本は、フランス(同6位)に完敗。試合序盤から相手のスピードに対応できず、五輪1次リーグ・カナダ戦(25日=日本時間26日)を控え、不安材料を抱えたまま最後の強化試合を終えた。コンディションを上げ、チーム連係を深めなければ、初戦のカナダ戦でも苦戦が予想される苦境に立った。

 開始15分、なでしこジャパンの弱点ははっきりした。司令塔MFネシブから左SB鮫島の裏にパスが通された。MFトミスが長いストライドで加速し、鮫島は振り切られ、天を仰いだ。

 前半6分にもトミスに抜かれシュートされた。1トップFWドゥリら、圧倒的スピードに冷静さを失った。指揮官は「サメ(鮫島)は最初にやられちゃったから、過剰にびびっちゃった。消極的になるからミスにもつながる。もっと自信持てと伝えたけどね」と言った。鮫島も「1失点目は逆サイドに展開され、DFラインの対応が遅れた。トミス選手にやられた部分はありました。もう1度見直さないと」と認めた。

 ケガから復帰したDFリーダーの岩清水も、チーム全体の課題を感じていた。「沢さんと私が100%のコンディションに上げていくことは絶対だけど、それだけで修正できる問題じゃない。今までやってきた守備の形を変えていかなきゃいけないところもある」。試合後にはロッカールームでMF宮間を中心に話し合ったが、大切なカナダ戦まで修正点は山積している。

 先月18日の米国戦(1-4)でも、速さへの対応に課題を残し、大型選手との競り合いも消化不良のまま。何より、佐々木監督は試合への入り方を注視したが、改善できなかった。

 初手で後手に回ると、ズルズルとリズムは乱れ、主導権を取り返すことは苦しくなる。カナダ戦では、キックオフ直後から全力で動き回れる瞬発力、運動量を戻さない限り、守勢の試合展開は避けられそうもない。【鎌田直秀】

 [2012年7月21日7時7分 紙面から]



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