関塚日本メダルへ絶対１位／サッカー

＜ロンドン五輪・サッカー：日本１－０モロッコ＞◇２９日（日本時間３０日）◇男子１次リーグＤ組◇ニューカッスル

　日本、メダル行けるぞ！　サッカー男子１次リーグ第２戦で日本がモロッコを下し、２連勝で決勝トーナメント進出を決めた。ＦＷ永井謙佑（２３＝名古屋）が後半３９分に決勝ゴールを挙げた。日本は８月１日のホンジュラス戦に引き分け以上で、Ｄ組１位通過が決まる。１位通過なら準々決勝はマンチェスターでＣ組２位と対戦。同組１位通過が濃厚の優勝候補ブラジルとの対戦を避ければ、メダル獲得の可能性も高まってくる。

　男子五輪代表が、マンチェスターＵに移籍した日本代表ＭＦ香川よりも一足先に、マンＵの本拠地オールド・トラフォードの舞台に立つチャンスをつかんだ。モロッコ戦に勝利し、１次リーグ連勝。８月１日のホンジュラス戦で引き分け以上で１次リーグ１位突破が決まる。１位通過なら８月４日の準々決勝はマンチェスターでＣ組２位と対戦。五輪代表に入らなかった香川はプレミアリーグ開幕翌週の８月２５日まで本拠地での試合はなく、五輪代表は香川よりも先にマンＵ気分を味わえる。

　２９日の試合で大きな働きを見せたのは俊足ＦＷ永井だった。後半３９分、ＭＦ清武のパスに抜け出し、前に出たＧＫをかわし右足アウトサイドでループシュート。ゴール裏の両親や妻の前でスコアボードに上りガッツポーズを繰り返した。

　永井　やっと入りました。やっとです。相手のレベルが高くてスペースがなかった。でも残り２０分で相手がバテてきてチャンスになると思っていた。ワンチャンスで入ってよかった。ＧＫが出てきたのは見えていたが、先に触れる自信はあった。こういう大きな大会で決められてうれしい。引いた相手に得点できたのは自信になる。

　アジア予選ではベンチスタートが多く、スーパーサブ的存在だった。「苦しかったが、本大会に出ることが目標だったのでめげずにやってきた」。

　Ｃ組は２試合を終えブラジルが首位、ベラルーシが続き、エジプト、ニュージーランドが続く。日本は１８日にベラルーシに１○０、エジプトにも昨年８月に２○１。トゥーロン国際ではエジプトに２●３だったが、いずれにせよ、ブラジルより勝機はありそう。

　関塚監督は「強豪が集まる大会で、この試合で１次リーグを突破できてうれしく思う」と満面の笑みを浮かべ「１位通過を目指します」。永井も「１位で通過することが目標なので次、勝ちたい。１位通過すれば（メダルの）可能性は上がるという話はしている。スペインに勝って自信と勢いがついた。継続していきたい」と言った。

　ホンジュラスも目指すは日本に勝っての逆転１位。第３戦はガチンコ勝負になる。関塚日本は必勝態勢でホンジュラス戦に挑む。【福岡吉央】

　◆永井謙佑（ながい・けんすけ）１９８９年（平元）３月５日、広島・福山市生まれ。父の仕事の関係で３～８歳までブラジルで育つ。九州国際大付（福岡）－福岡大から昨年、名古屋入り。１０年Ｗ杯南アフリカ大会には、サポートメンバーとして同行。同年のアジア大会（中国・広州）ではＵ－２１日本代表のエースＦＷとしてチームを優勝に導いた。名古屋では今季リーグ１８試合８得点。１７７センチ、７４キロ。

　［2012年7月31日9時55分　紙面から］