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先制弾の永井、左足は軽傷/サッカー

前半、相手GK、DFを難なくかわし、先制ゴールを奪った永井(撮影・菅敏)
前半、相手GK、DFを難なくかわし、先制ゴールを奪った永井(撮影・菅敏)

<ロンドン五輪・サッカー:日本3-0エジプト>◇4日◇男子準々決勝◇マンチェスター

 関塚ジャパンが3発完封の圧勝劇で、およそ半世紀ぶりのメダル獲得に王手をかけた。

 世界も驚く快足FW永井謙佑(23=名古屋)が、日本を44年ぶりの4強に導く先制点を奪った。前半14分、MF清武弘嗣(22)のパスに反応し、快足を飛ばして抜け出すと冷静に先制点を流し込んだ。シュートを放った直後に相手DFと接触。左太もも打撲を負い、わずか20分間で負傷退場するハプニングに見舞われたが、マンチェスターUの本拠地オールドトラフォードで「(香川)真司より先に点を取る」という目標も達成。7日の準決勝でも持ち前のスピードで関塚ジャパンを勝利に導く。

 スピードに乗った永井は、もう誰にも止められない。前半14分だ。清武のスルーパスに反応すると、グングンとスピードアップ。相手DF、GKより先にボールに触れると、ゴールは無人だった。「キヨ(清武)がうまくGKとの間に出してくれた。あとはGKを振り切るだけと思ったら、相手同士(GKとDF)の接触があって、無人のゴールに入れるだけだった」。冷静に先制点を流し込んだ。

 1次リーグ2戦目のモロッコ戦に続く今大会2点目。世界も驚くスピードを見せつけたが、シュート直後にハプニングに見舞われた。エジプトの196センチの巨漢DFヘガジと接触し、左太ももを負傷。治療後に1度はピッチに戻り、試しにダッシュしてみると「フルスピードで追えないと守備にならない。中途半端で出るよりもベストの選手が出た方がいいと思った」。自ら両腕をクロスさせて「×」をつくり、前半わずか20分で交代を申し出た。

 永井にとって、あこがれ続けた世界の舞台だった。08年のU-19アジア選手権。日本は準々決勝で韓国に0-3で敗れ、U-20W杯への扉を閉ざされた。牧内辰也監督(現山形ユースコーチ)には「全然自分の力が通じなかったことが悔しい」と泣きそうな顔で打ち明けた。「僕らの世代は世界を知らない。だから1度舞台で戦ってみたいんです。あの時のことは絶対に忘れることはないですから」。今でも鮮明に脳裏に残る苦い記憶が、永井の反骨心につながる。待ちこがれた「場所」で強烈なインパクトを残した。

 マンチェスターU香川より先に聖地オールドトラフォードで得点するという目標も達成。「真司より先に決められて良かった」と満面の笑み。五輪代表広報によると、負傷した箇所は左太もも打撲で7日の準決勝には影響はないという。「足? 大丈夫です。歴史を変えるのも大事だが、自分たちで歴史をつくっていきたい。チームも非常に良いので、(準決勝ではメキシコ、セネガルの)どっちが来ても勝てる自信がある」。日本が誇る快足FWはベスト4では満足しない。その視線の先には金色に輝けるメダルがある。

 [2012年8月5日9時19分 紙面から]



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