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日本男は守れず 逆転涙/サッカー

前半、東からボールを受けた大津が豪快に先制シュートを決めた(撮影・PNP)
前半、東からボールを受けた大津が豪快に先制シュートを決めた(撮影・PNP)

<ロンドン五輪・サッカー:日本1-3メキシコ>◇7日(日本時間8日)◇男子準決勝◇ウェンブリー

 金メダルはならなかった。男子五輪代表が準決勝でメキシコに敗れ、決勝進出を逃した。前半12分にFW大津祐樹(22=ボルシアMG)が先制点を決めたが、その後3点を失い、同点に追いつけなかった。日本は1968年以来44年ぶりの銅メダルをかけ、ブラジル対韓国の敗者と10日にカーディフで3位決定戦を戦う。

 持ってるチャラ男がサッカーの聖地ウェンブリーででっかい仕事をやってのけた。前半12分、左サイドのMF東からボールを受けたFW大津は、ワントラップすると、右足でこん身のミドル弾を決めた。ボールをゴール右上に突き刺すと、迷わずベンチ前に走り、関塚監督の胸に飛び込んだ。

 前日にはなでしこが決勝進出。「もう決勝まで泣きません」と語っていた大津は「絶対歴史を変えたい。女子には刺激を受けているが、女子に負けたくない。金メダルをとって帰りたい」と気合を見せていた。日本を応援する青い風船がスタンドで飛び交う中、95年のアンブロ杯に出場した日本代表DF井原以来となる日本人のウェンブリーでの得点。7月21日の親善試合での決勝点をほうふつとさせる強烈なシュートだった。

 チャラ男と呼ばれるが、実は責任感のある心優しい男だ。昨年3月11日の東日本大震災から3日後、大津は柏で食料を買い込み、実家のある水戸へ一般道で6時間かけて向かうと、数に限りがある中、家族だけでなく近所の人にも惜しむことなく配り回った。見た目から、軽く見られがちだが、そんな姿はピッチでも同じだった。

 日本は準々決勝の翌日5日に選手村入り。だが、これまでホテル暮らしだった選手たちにとって、他競技の選手たちが大勢いる選手村の空間は実は集中力を切らすマイナス要素だった。多くの選手が「1度入ってみたかったけど、ざわざわしていてホテルのほうがいい」と漏らしたほど。だが、そんな環境の中、選手たちはなるべく部屋の中で過ごすなどして集中力を保ち、この1戦に臨んだ。

 関塚監督は、4日の準々決勝エジプト戦で左太ももを打撲し、6日の練習に姿を見せなかった俊足FW永井を先発で強行起用した。関係者によると、中2日での準決勝に備え、電気治療やはり治療を施して痛みを軽減。永井はジャンプできるまでに回復し、足を引きずることなくピッチを走った。

 日本は大津の先制点後、守勢に回る時間が増え、前半31分にCKからFWファビアンに頭で同点弾を献上。前半を1-1で折り返した。

 日本は後半20分、GK権田からのスローイングを受けたMF扇原が相手にボールを奪われ、FWペラルタがミドル弾。メキシコに逆転を許した。

 関塚監督は同26分、MF東に代えて長身FW杉本を投入。大津をトップ下、永井を右MFに据える攻撃的布陣で同点ゴールを狙った。さらに同32分にはMF清武に代えてMF宇佐美、同38分にはMF扇原に代えてFW斎藤を投入。ボランチを1人にして果敢に同点ゴールを狙ったが、メキシコの堅守を崩すことは最後までできず、ロスタイムにも失点。なでしことのアベックでの決勝進出はならなかった。【福岡吉央、鎌田直秀】

 [2012年8月8日10時19分 紙面から]



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