福元守った仏シュートの嵐27発／サッカー

＜ロンドン五輪・サッカー：日本２－１フランス＞◇６日（日本時間７日）◇女子準決勝◇ウェンブリー

　なでしこジャパンのゴールマウスに「福の神」が降臨した。放たれたシュートは２７本。うち１１本が枠内を襲った。それでもＧＫ福元美穂（２８＝岡山湯郷）が身長１６５センチの小柄な体で懸命に守り抜き、１失点に抑えた。佐々木則夫監督（５４）は「僕には、あの小さな福元選手が神様に見えている」と、最大級の評価をした。

　試合終了間際にも果敢に飛び出して、右手１本でスーパーセーブ。後半８分にはトミスの決定機を右足で防ぐなど、集中力は切れなかった。同３４分のＰＫには「逆に飛んでしまった」と苦笑いだが、岩清水は「あれはフクちゃんの気迫っしょ」と拍手だ。終了と同時に、福元の周りには歓喜の輪ができあがった。福元は「北京で悔しい思いもしたし、自分を支えてくれた人の感謝を感じながらピッチに立った。決勝は最後の舞台。しっかり守って金メダルの準備をしたい」。米国に完敗した北京五輪準決勝。リベンジの舞台は整った。

　［2012年8月8日8時34分　紙面から］