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東洋大 金の村田に学生相談殺到も

東洋大白山キャンパス内に張られている村田諒太の金メダル獲得を祝うポスター
東洋大白山キャンパス内に張られている村田諒太の金メダル獲得を祝うポスター

 東洋大に“行列の出来る学生相談所”が出来る!? ロンドン五輪ボクシング男子ミドル級決勝で東洋大職員の村田諒太(26)が日本勢48年ぶりに金メダルを獲得したことを受け12日、同大白山キャンパス(東京・文京区)は、祝賀ムードに包まれた。学生部の窓口で、学生の相談役の村田の快挙に、9月下旬の夏季休暇明けには学生が殺到する可能性がある。総務部広報担当者は「窓口が上野動物園のパンダのようになったら困るので、対応を考えないと」とうれしい悲鳴をあげた。

 村田の快挙を受け、東洋大白山キャンパス正門入り口や食堂などの至るところに「村田諒太選手 金メダル獲得」のお祝いポスターが、そして、村田が勤務する学生部窓口には「金メダル おめでとう!」の貼り紙が張り出された。学生らは携帯カメラに次々と写真に収めた。同大総務部広報課の馬橋由佳さん(26)は「職員と代表選手の二足のわらじを履いての快挙に、思わず勝利した瞬間、涙してしまいました。金メダリストと同じ職場で働けることが誇りです」と目を輝かせた。

 村田は08年に東洋大経営学部を卒業後、同4月に同大に就職。学生部学生生活課に勤務し、主に学生の奨学金支援の相談や、サークル活動の届け出を受け付けるなど学生の“相談役”として従事してきた。08年の北京五輪出場を逃し、1度は引退をしたが「夢を諦めない姿勢を学生に示す」という強い思いで、09年に現役復帰。毎朝午前6時からのランニング後、スーツに着替え、業務終了後は同大ボクシング部のコーチをしながらスパーリングに励む生活を続けた。

 馬橋さんは、村田について「仕事では頭の回転が早く、判断力が的確で兄貴的存在」と評価し「時には関西人らしくボケをかましたりとアスリートらしくオンとオフの切り替えがものすごいです」と話した。

 9月下旬の夏季休暇明けには、村田が勤務する学生部窓口に金メダリスト村田を目当てに、学生が殺到する可能性がある。広報担当者は「学生が殺到して、上野動物園のパンダのようになったら困る。状況によっては、『村田専用窓口』の設置や、相談時間を決めたり、講演会などを検討しないといけない。どうすればいいんでしょ?」とうれしい悲鳴を上げた。同大経済学部3年の女子学生(21)は「後期授業が始まったら、学生部に用がなくても行って、話を聞きたいです」と興奮気味に話した。

 また、この日、一部で村田のプロ転向が報じられたが、広報担当者は「学生も身近な金メダリストに人生相談をすることによって『夢に向かう』ことが出来ると思う。今後も村田さんには学生と大学をつなぐ懸け橋として勤務してもらいたい」と残留を願った。【峯岸佑樹】

 [2012年8月13日8時46分 紙面から]



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