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コラム Nikkan Olympic Column
サッカー評論・宮本ともみ 五輪コラム サッカー評論・宮本ともみ

 ◆宮本(みやもと)ともみ 1978年(昭53)12月31日、相模原市生まれ。97年プリマハム(現伊賀)入団。09年から東京電力でプレーし、11年から伊賀に復帰。97年に代表初選出。05年に長男を出産。翌年に復帰、同年代表にも再招集され、初のママさんなでしことして話題に。04年アテネ五輪、99年世界選手権(後のW杯)、03、07年W杯出場。代表通算77試合13得点。168センチ。59キロ。

大儀見が陰の立役者

<ロンドン五輪・サッカー:日本2-1カナダ>◇25日(日本時間26日)◇女子1次リーグF組◇コベントリー

 結果も内容も、100点満点だったと思います。まず初戦は、勝ち点3を取ることが一番重要でした。

 私の印象に残ったのは、大儀見選手です。無得点でしたが、まさに〝陰の立役者〟。散水の影響からか、水を含んで難しいピッチコンディションでした。その中で、パスが足元からずれてもしっかり自分で動いて修正。体格のいいDFを相手に体勢が悪くなっても、ボールをキープしてタメを作れていました。

 その動きで、周りの選手はかなり助かっていたと思います。ボールキープできる選手が前線にいることで、2列目の選手にもスペースができる。ボランチの2人はサイドチェンジのパスを織り交ぜて、右にも左にも展開し、片方のサイドに攻撃が偏ることもなかったです。そして、だんだん相手が疲れて間延びしてできたスペースを、2トップがさらに上手に使っていました。

 もし私が対戦しても、ボールの取りどころがなくて困ったと思います。サイド攻撃に加えて、中盤ではなでしこの特長であるパス回しが出来ていました。サイドにも中盤にも、攻撃の起点となる選手がいる。そうなると、相手はどこにボールを取りに行ったらいいのか分からない。的を絞らせない、なでしこらしい攻撃で勝利を呼び込んだと思います。

 [2012年7月27日10時41分 紙面から]



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