監督は進退「1カ月考える」/サッカー
<ロンドン五輪・サッカー:日本1-2米国>◇9日(日本時間10日)◇女子決勝◇ロンドン
なでしこジャパン佐々木則夫監督(54)にとっても、北京五輪4位の雪辱を果たす集大成の五輪になった。06年にコーチでスタートし、監督を含めた6年半で日本を世界のトップクラスに導いた。「ノリさん」と選手から親しまれ、W杯、五輪と連続でメダルを獲得した。時に優しく、時に厳しい、ユーモアあふれる指導法で、女子サッカーを人気スポーツに押し上げた。「胸を張って帰ろう」を合言葉に、今日11日、帰国する。
佐々木監督にはモットーがある。「成功の反対はチャレンジしないこと」。手帳の目立つところに書き記し、事あるたびに選手にも伝えてきた。
成功するために、3つのチャレンジを図った。1つ目は「戦い方」。優勝から逆算し、準々決勝に体調のピークを合わせた。「そこで負けたら、メダルの挑戦権すら得られない」。南アフリカ戦終盤に“2位狙い”。選手の動揺もあったが、長時間移動を避け、体調面を優先した。
2つ目は「直前のポジション変更」。2トップを大儀見、大野に、MF宮間を左から右へ。苦労したが、先を見据えた。「宮間は慣れないポジションで苦労したと思うが、ピッチ内外でよくやってくれた。今大会のMVP」。前線4人の将来を見据えた荒業だった。
3つ目は「考える力」。選手で考えることを重視してきた。「サッカーは野球と違ってサインを出せるわけではない。ピッチに出たら自分たちで考えないと」。この日、試合前の選手村では監督部屋の8畳間に選手22人が集結し、ラストミーティングをした。
佐々木監督 決勝で負けたとはいえ、今までで一番良い試合をやってくれた。試合後のピッチで胸を張って銀メダルを胸に掲げて帰ろうと選手につぶやきました。
最後に付け加えた。「これからU-20W杯もあるし、今年はU-17も世界大会がある。なでしことどうやって関われるかで次の五輪が見えてくる。9月で契約は切れるが、そういった仕事もやってみたい。1カ月考えて、僕が監督を継続した方が良いと判断したらやらせてくれと言いますよ」。佐々木監督のチャレンジ精神がチームに与えた影響は、今後のチームの礎になった。【鎌田直秀】
[2012年8月11日7時16分 紙面から]
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