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男女障害、劉翔&ピアソンに期待

 陸上のダイヤモンドリーグ第8戦のアビバ・ロンドングランプリ2012が7月13日、14日の2日間、クリスタルパレス競技場で行われる。1日開催が基本のダイヤモンドリーグでは唯一、2日間開催の大会で参加選手数も多い。オリンピックとは違う会場だが、五輪本番を前に有力選手が多数出場する。

 注目度が高いのは男女のハードル種目。男子110メートル障害には劉翔(29=中国)、女子100メートル障害にはサリー・ピアソン(25=オーストラリア)と記録的な期待の高い2人が出場する。もちろん金メダル最有力候補である。

 劉翔は6月のユージーン大会に優勝した際、追い風2・4メートルで参考記録となったが(2・0メートルまでが公認)、12秒87と世界記録と同じタイムで走った。

 2004年のアテネ五輪に21歳で優勝した劉翔。地元北京五輪での活躍が期待されたが、アキレス腱の故障で予選を途中棄権した。手術とリハビリを経て復帰し、昨シーズンからはスタートから1台目までの歩数を1歩減らして7歩に。2台目以降も遠い位置から低い角度での踏み切りができるようになり、滞空時間が短くなった。

 ユージーンのレース後に「ここまで速く走れるとは思っていなかった。でも、その準備はできていると思っていた」とコメントしている。風や気温など気象条件に恵まれれば、世界記録が出る可能性は十分ある。

 ピアソンは今月6日のダイヤモンドリーグ・パリ大会に12秒40の今季世界最高記録で快勝した。昨年はテグ世界陸上で12秒28の世界歴代4位をマーク。その記録は1993年以降の最高記録だった。

 世界記録の12秒21は1988年にブルガリア選手が出したもの。ハードルは高いが「最終的には破りたい記録」とピアソンは話している。どこまで近づけるか。

 ◆ダイヤモンドリーグはIAAF(国際陸上競技連盟)が主催する最高カテゴリーの競技会シリーズ。今季はドーハ大会を皮切りに9月のブリュッセル大会まで全14戦が開催される。各大会の種目別優勝賞金は1万ドル(2位6000ドル~8位1000ドル)。各大会のポイント合計で争われる年間優勝者には4万ドルとダイヤモンド入りトロフィーが贈呈される。出場者はトップ選手に厳選され、ほとんどの種目が予選なしの一発決勝。緊張感あるレースが次々に行われる。また、オリンピックや世界陸上のように1国3人という出場人数の制限がない。ジャマイカ、アメリカ勢が揃う短距離種目や、アフリカ勢が多数出場する中・長距離種目などは、オリンピックや世界陸上よりも激しい戦いになる。

 [2012年7月13日8時11分]



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