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ディーン、日本人28年ぶり決勝/陸上

2投目に82メートル07を記録し、予選を通過したディーン元気(撮影・松本俊)
2投目に82メートル07を記録し、予選を通過したディーン元気(撮影・松本俊)

<ロンドン五輪:陸上>◇8日(日本時間9日)◇男子やり投げ予選

 ディーン元気(20=早大)が、明日11日(日本時間12日未明)の決勝でメダルに挑む。予選B組に登場し、2投目で82メートル07の記録で予選通過ラインの82メートルをクリア。日本勢の決勝進出は1984年ロサンゼルス五輪の吉田雅美以来28年ぶり。重圧のかかる五輪デビュー戦にもかかわらず、日本人の五輪最長記録も打ち立てた。予選で敗れた村上幸史(32=スズキ浜松AC)の思いも背負い、父ジョンさんの母国・英国で夢の表彰台を射止めにかかる。

 ディーンが宙に舞った。2投目。鋭く放物線を描いたやりは、黄色のラインで描かれた82メートルの予選通過ラインを越えた。記録は82メートル07。重圧のかかるデビュー戦で、いとも簡単に12人で争う決勝切符をもぎ取った。狙い通りの一投に、スタンド最前列の田内健二コーチと抱き合い、満面の笑みを浮かべた。

 1本目は助走から最後のラストクロスまでのステップが合わず、71メートル58。しかし焦りはなかった。助走のステップを細かく刻むことを意識し、自分を信じた。それが「一発回答」となった。先に行われたA組で、これまで目標とした村上が敗れた。だが「一緒に(決勝へ)行けなくて残念。でも僕が力んで、次へ行けなくなることが、もっと残念なので」。この前向きに考えられる「ポジティブ・シンキング」こそ、ディーンの競技力を支える。

 英国人の父を持つハーフだが、神戸生まれで根っからの関西人。「元気よく育つように」と命名された。名前にたがわず、幼少期から元気いっぱい。兄大地さんは「昔からおっちょこちょい。写真を撮れば、いつも変な顔ばっかり」と言う。容姿をからかわれても、それを笑いに変えた。

 4月の織田記念で84メートル28の日本歴代2位の記録を出し、大ブレーク。「ディーン元気って、名前が浮いてますよね」「先祖は海賊の末裔(まつえい)です」。歯切れのいいトークで笑いの渦に巻き込み、自分のペースをつくった。そんな持ち味を大一番でも発揮。「ヨーロッパは陸上が盛んで声援がすごい。ここで試合できるのは幸せ」。英語が堪能な面も強み。びびるどころが、気分は盛り上がるばかりだった。

 日本勢にとっては、ロサンゼルス五輪で5位に入った吉田雅美以来28年ぶりの決勝の舞台。予選で88メートル34を記録したベセリーらの壁は厚いが、自己記録の更新となる85メートルを越えてくれば、表彰台も狙える。「自分の持てる力を出す準備はしてきた。いい感じなので、村上さんの分も」。予選に続き、家族もスタンドに駆けつける。「恩返し」の舞台が整った。【佐藤隆志】

 [2012年8月10日9時28分 紙面から]



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