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入江「やれる」銅、200も自信/競泳

3位に入り、水面をたたきガッツポーズする入江(撮影・たえ見朱実)
3位に入り、水面をたたきガッツポーズする入江(撮影・たえ見朱実)

<ロンドン五輪:競泳>◇7月30日(日本時間同31日)◇男子100メートル背泳ぎ決勝

 入江陵介(22=イトマン東進)が、鮮やかなラストスパートで銅メダルに輝いた。決勝で昨年の世界選手権で金メダルの宿敵ラクールを最後に差した。3着を確認すると大きなガッツポーズが飛び出した。自己ベストより0秒73遅い52秒97で、喜べるタイムではない。だが、北京五輪は得意の200メートルでメダルを期待されながら5位に終わっていた。五輪で勝つことの意味は、人一倍よく知っている。

 入江 レース前に、北京のような結果だったらどうしようって一瞬頭をよぎったんですけども、でもコース台の前に立った時に日本の旗振ってくれる人がいて、自分に「自分はできる。やるんだ、やるんだ」と言い聞かせた。そこが、最後にタッチ差で勝てたところかな、と思います。

 実は今大会、ぎりぎり間に合った。日本選手権後にぜんそくをわずらい、6月からは左肩に痛みが走り、一時は泳げなかった。「メダル取れたから今言えることだけど、不安がずっとあった。ずっと孤独だったし、相談もできないし、正直すごい苦しかった」。それでも国内での個人合宿を続けた。

 今日1日からは本職の200メートルがスタートする。メダルだけでなく、記録にも挑む。まだ高速水着が認められていた09年5月、日豪対抗で当時の200メートルの世界記録を上回る1分52秒86を出したが、水着の規定に触れて幻となった。「つらい思いをした。水泳って何だろうって考える瞬間も多くて。今後タイムを出しても、どこどこの水着を着てこのタイムが出ましたという表示になるのかと思うと、悲しかった」。

 北島が4月の日本選手権で、高速水着時代の自己記録を塗り替えたように、入江もまた、09年7月の世界選手権で出した自己ベスト1分52秒51の更新に挑む。「トレーナーさんには完璧な体にしてもらえているので、200に関しても自信があります」。自身初の五輪メダルをステップに、もう1つ、色の違うメダルを狙いにいく。【佐藤隆志】

 [2012年8月1日9時5分 紙面から]



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