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松田「金で独立」届かず銅 引退も/競泳

表彰式で銅メダルをじっと見つめる松田(撮影・たえ見朱実)
表彰式で銅メダルをじっと見つめる松田(撮影・たえ見朱実)

<ロンドン五輪:競泳>◇7月31日(日本時間1日)◇男子200メートルバタフライ決勝

 松田丈志(28=コスモス薬品)が、前回北京大会に続く銅メダルを獲得した。掲げた「打倒フェルプス」と金メダルをかけた決勝で、優勝したレクロー(南アフリカ)にわずか0・25秒及ばず、1分53秒21の3着。あと1歩のところで夢をかなえられなかった。今回の結果次第で、独立して競技を続ける考えがあったが、レース後は「分からないです」。このまま第一線から退く可能性が出てきた。

 競泳人生をかけた一世一代のレースで、松田は勝負に敗れた。150メートルはフェルプスに0秒38差の2番手でターン。ずっと目標にしてきた「怪物」との差をじりじり詰めた。だが、左隣から突っ込んできた20歳の伏兵レクローに差された。1分53秒21の3着。北京でマークした日本記録(1分52秒97)に迫るセカンドベスト。レース展開は最高だったが、0・25秒及ばず「夢」をつかめなかった。

 松田 電光掲示板を見つめていろんな思いがありました。いい記録だと思ったし、北京から4年ぶりに自分の中で会心のレースができたという気持ちですね。もちろん金メダルまで0・3秒だったんで、悔しい気持ちもあります。

 北京の銅を「自分色のメダル」と表現したが、今回の銅を「支えてもらったみんなの銅メダルだと思います」。資金難から引退危機もあった。それを乗り越えての道のりだけに、自然と感謝の言葉が出た。

 3年前、不況のあおりでスポンサーを失い、活動資金が不足した。スーツ姿で自ら企業を回り、面接を受けた。久世コーチと2人分ゆえ、新たなスポンサー探しは難航。「久世コーチと一緒でなければ競技もやめる」。真剣に引退を考えた。10年秋、コスモス薬品との契約が決まり、同時に故郷の宮崎・延岡商工会議所の音頭で、地元12社合同の「応援スポンサー会」も設立。ようやくロンドンに向けて再スタートが切れた。

 松田 オリンピック目指せないのかなって思った時期もあった。そういう中、支えてくれる方がいて、ここまでこれた。本当にメダルが取れてよかった。

 夢がある。今回金メダルなら、公式スポンサー「GMOクリック証券」から3000万円のボーナスが出る。それを元手にスイミングクラブを設立すること。そして尊敬する北島同様、プロスイマーとしての現役続行だった。「ロンドンの結果次第では、もっと楽しくやれる環境を自分で手に入れることができるかもしれないし、それは自分次第」。一方で久世コーチとの関係について「やるとしたら、全然別のことをやるんじゃないかなって気がします」。25年に及ぶコンビの解消をほのめかしていた。

 「オリンピックに出て、金メダルを取ることが僕の仕事」と言い切り、臨んだ。だが、新たな人生へのステップとした金はつかめなかった。まだ100メートルが残るが、この200メートルがすべて。今後については「分からない。これから考えます」。思い描いた夢が消え、松田の未来は不透明なものになった。【佐藤隆志】

 [2012年8月2日9時21分 紙面から]



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