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内村「なんだ、これ」器具硬っ

フランス製のつり輪で調整する内村(共同)
フランス製のつり輪で調整する内村(共同)

 【アルク(フランス)14日(日本時間15日)=松本愛香通信員】体操男子で、世界王者の内村航平(23=コナミ)が想定外の器具の硬さと格闘中だ。ロンドン五輪代表は13日から当地で調整合宿を始め、この日、練習を公開。内村は五輪本番で使用するフランス製の器具の硬さに手を焼き、鉄棒や床運動にミスが出た。

 鉄棒にぶら下がった瞬間、内村の口から想定外の言葉が漏れた。「なんだ、これ」。同器具は日本製よりもしなりが少なく全体的に硬い。器具になれるため、味の素ナショナルトレセン(NTC)の国内合宿でも同器具で練習してきたが、「(技が)合わない。硬くて(器具が)使えてない感じ」と、それ以上の硬さにとまどいを隠せない。

 原因は体育館の床下にあった。コンクリートの上に床が乗っており、その上に直接、器具が設置されていた。「しなりがなくて、バネが使えない感じ」。試合本番は軟らかめの演技台の上に器具が設置されるため「(本番の)会場に入ってしまえば問題はないと思う」と、それほど気にはしていない。それでも、器具の硬さで手や足に張りが出ている。

 硬めの器具に合わせ、当初予定していた床運動の技の順番を入れ替えるなど、対応はしている。09年世界選手権では五輪と同じ会場で同じ器具で戦い初の個人総合制覇。「その時はまったく問題がなかったから大丈夫」。思いがけない調整となったが、「ここは軽めの練習。早くロンドンに行きたい」と、内村の心はすでにロンドンへ向かっている。

 [2012年7月16日8時21分 紙面から]



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