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ピンクの理恵、床完璧

満面の笑みで応えてくれた田中理恵
満面の笑みで応えてくれた田中理恵

 五輪ピンクで理恵が舞う。体操の日本女子が26日(日本時間27日)、本番会場のノースグリニッジ・アリーナで実戦形式の練習を行い、主将の田中理恵(25=日体大研究員)は完璧な床運動の演技を披露した。「すごくいい緊張感でできた。会場もやりやすかった」。

 会場は、今大会のシンボルカラー、ピンクに彩られた。その中で、ピンクパンサーの曲に乗り、理恵が大人の色気を振りまいた。練習が始まる前には、ピンクのスポットライトで選手があでやかに映し出された。「いいムードですよね。あそこで踊ったらよかったかな」。気持ちも高まった。

 平均台の下りでは、屈伸2回宙返りの着地で尻もちをついた。しかし、腰椎分離症の影響でミスを連発した8日の国内最後の試技会に比べれば、塚原千恵子監督も「本当に悪かったけど、やっと調子が戻った」と、ホッとした表情だ。

 5日前には、ロンドン入りしてから初めて3きょうだいが顔を合わせた。兄和仁が理恵に渡すものがあり、弟佑典も一緒に選手村の一角で会った。「気がついたら30分も話していた」。兄からアドバイスももらい、きょうだいの絆を確かめた。

 技の難度を示すD得点(演技価値点)で、日本は他国に劣る。しかし、正確さや美しさを表すE得点(実施点)で、その分を補う。そのためにも、理恵の床運動は貴重な得点源だ。「いつも通り、練習通りに演技をしたい」。ピンクの理恵が、大人の色気で、まずは8位以内の団体予選突破だ。【吉松忠弘】

 [2012年7月28日8時39分 紙面から]



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