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田中兄ちゃん、銀寸前落下…6位/体操

跳馬の演技をする田中和(共同)
跳馬の演技をする田中和(共同)

<ロンドン五輪:体操>◇1日(日本時間2日)◇男子個人総合決勝

 田中和仁(27=徳洲会)が、あと1歩でメダルを逃した。5種目を終えて金メダルを獲得した内村航平に続く2位につけていたが、最終種目のあん馬で落下。痛恨のミスで89・407点で6位に終わった。

 最後の2種目でメダルが逃げた。2位につけていた5種目の床で尻もちをついた。それでも2位に踏みとどまっていたが、最後のあん馬では落下した。すべての演技を終えた後はいすに座りうなだれた。田中和は開口一番「すいません」。あん馬の失敗を振り返り、「ここからだと思っていたが、立て直せなかった」と顔をしかめた。話すにつれ、徐々に目は潤み始めた。「もう1回自分の演技を見せるチャンスだった。団体の悔しさから切り替えたが、床とあん馬でつまずいた。悔しい」と続けた。

 内村に次ぐ個人総合の2番手として、山室光史とともに期待を集めた。本来なら山室がこの舞台に立つはずだったが、団体総合決勝の跳馬で着地の時に、左足甲を骨折。代役で得たチャンスだった。山室は大親友。「光史のためにもと思っていた」と悔しさをあらわにした。

 残るは種目別では平行棒に挑む。「そこでも自分らしい演技を心掛けたい。切り替えて集中して臨みたい」と懸命だった。今大会はチームの主将としてまとめてきた。最後の種目別で意地を見せる。

 ◆田中和仁(たなか・かずひと)1985年(昭60)5月16日、和歌山市生まれ。6歳で体操を始め、日大時代の07年ユニバーシアードで団体総合金メダル。09年全日本、NHK杯個人総合2位で同年世界選手権代表に初めて選ばれた。同選手権の平行棒で銅メダル。昨年の世界選手権では、妹理恵、弟佑典とともに3きょうだいで同時代表入りを果たした。166センチ、56キロ。得意種目は平行棒。

 [2012年8月2日9時26分 紙面から]



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